Internship

 2006年夏、AFC(Asian Football Confederation)でインターンシップを行うため、本社のあるマレーシアの
 クアラルンプールで約2ヶ月間過ごすことになった。
 このインターンシップは、フットボール業界で仕事を見つけるために非常に重要なものであり、そのため渡英以前
 から計画し、そして行き先を確保するまでに約3ヶ月間を費やしてきた。情報収集から始まり、CV&カバーレター
 の作成、そしてそれらを可能性のある世界中のフットボールチーム&組織へ送り続けてきた。
 ここでは、インターンシップ先が決定するまでの課程、CVとカバーレターの内容、さらに課程から生じた気持ちの
 変化やフィードバックを可能な限り詳細に記そうと思う。よってこのページが、これからインターンシップを考えてい
 る人や、あるいは興味を抱いている人のための参考資料となれば幸いである。


項目
 
 1.背景・状況
 2.インターンシップの意義
 3.獲得までの課程
 4.CV、カバーレター
 5.CVの送り先フットボールクラブ・組織とその結果
 5.考察
 6.まとめ

 
1.背景・状況

 まずはじめに私の背景と状況に関して述べておく。
(1)ヨーロッパのフットボールクラブ・組織(特にイギリス)で仕事をすることが現在の目標。
(2)フットボール業界での仕事経験は皆無に等しい(ボランティアと短期インターンシップの経験あり)。
(3)London Metropolitan University の MA Sport Management にてスポーツビジネスを学んでいる。
(4)同大学はイギリスでほぼ中堅に位置し、同コースもさほど洗練されたものではない。よってスポーツ
   業界とのコネクションも期待できない。ただし、アーセナルと提携している。

 

2.インターンシップの意義

(1)進入
   スポーツ業界は他の分野に比べると閉じている傾向にある。つまり、内部でことが回り、外部からの進入を受
   け付けにくい環境を作り上げているのだ。最近のビジネス化によりその傾向は弱まってきたとはいえ、それでも
   まだまだ外の人間が中で仕事をみつけることは難しい。よって内部に進入することが、フットボール業界の仕事
   を手に入れるためには必要不可欠である。
   インターンシップはそれを実現できる最も効率的な方法であると考えられる。

(2)コネクションの構築
   フットボール業界で仕事を手に入れるもう一つの近道は、業界人とつながること、つまりコネクションの構築で
   ある。スポーツ業界は一般的に、ある時期に一定の雇用を行うということはない。必要なときに必要な人材を
   補充するというのがスタンダードである。さらに、その募集は内部で行われることが多い。つまり、コネクション
   がないとその募集の存在すら知らずにおわってしまうのだ。逆に、コネクションがあればそこから直接情報そし
   て就職のチャンスがまわってくる可能性があるわけだ。そういうわけで、コネクションの構築は明らかに必要不
   可欠な要素であり、インターンシップはその大きなチャンスとなりえるのだ。

(3)仕事内容の把握と勉強への適用
   今私はLondon Metropolitan UniversityのMA Sport Managementでいわゆるスポーツビジネスを勉強している
   が、内容はビジネスの概念や基本となる戦略であったり、よくてケースに焦点をあて分析していくというもの。つ
   まりどうしても具体性に欠けてしまうのだ。
   よってインターンシップで実際の仕事内容やそれに関する課題を把握することは、その後の勉強に非常に効果
   があると考えられる。
   
(4)就職への架け橋
   インターンシップの一番の魅力は、アピール次第でそのままその企業に就職が可能であるということだろう。
   実際企業側も、有望な人員をインターンシップを通して探し、育てるという考えを持っているようだ。
   それゆえ、私の場合、このインターンシップはAFCに就職できる大きなチャンスということになる。


3.獲得までの過程
 2006年2月
   ・情報収集開始(インターネット)
     HP検索(イギリス・スペイン・ドイツ・フランスリーグのフットボールクラブ中心)
   ・CV・カバーレター作成開始
   ・大学の先生に相談 → 「イギリスのフットボールクラブでのインターンシップは相当難しい。
                   大学の就職相談所ならいい情報を得られるかも。
                   毎年この大学からアーセナルでインターンシップを行う生徒がいる。
                   アーセナル側からもオファーがきている。」
   ・大学の就職相談所に相談 → 「アーセナルからのオファーはすでに締め切られました。
                       しかも通常学部生のみ。
                       CV・カバーレター作成の相談にはのります。」
   ・相談所に作成したCV・カバーレターを持ち込み、アドバイスをもらう。(計3回の訪問)
   ・気持ちの変化 → 「ヨーロッパでのインターンシップは難しい。
                 アメリカとオーストラリアにも視野を広げよう。」
   ・情報収集
     HP検索(アメリカ・オーストラリアのフットボールクラブ中心)
   ・CV/カバーレター完成
   ・各フットボールクラブにインターンシップ希望のメール送信と手紙郵送の開始

 2006年3月
   ・気持ちの変化 → 「南アフリカも視野に入れよう。」
   ・情報収集
     HP検索(南アフリカのフットボールクラブ・組織)
   ・気持ちの変化 → 「アジアも視野に入れよう。」
   ・情報収集
     HP検索(シンガポールのフットボールクラブ・組織、インド・マレーシアのフットボール組織)

 2006年4月
   ・AFCからのオファー


4.CV・カバーレター

 数多くのフットボールクラブ・組織用に作成したため、それぞれ微妙に違いがあるが、ほぼ一緒ということで
 代表作(AFC用)を紹介する。

 CV
 カバーレター


5.CVの送り先フットボールクラブ・組織とその結果

 一覧


6.考察
 今回約3ヶ月間にわたり活動を行い一番感じたことは、イギリスのフットボール業界で仕事を見つけることが
 やはり困難であるということだ。その理由として、イギリスフットボール業界はすでに非常に大きなビジネス
 領域とかし、クラブ側もすでに優れた能力を有している人材を欲しているということ。ロンドンの大学でスポーツ
 ビジネスを勉強しているとはいえ、彼らにとっては、私はなんのバックグラウンド・能力もない一日本人にすぎ
 ないと推測できる。
 しかしながら、いくつかのヨーロッパを代表するフットバールクラブは、アジアを重要なマーケットそして位置づけ、
 実際にアジアにむけたマーケティング活動を行っている。それゆえそこに仕事を見つけるチャンスがあるのでは
 ないかと考えているのだが、そこにたどり着くには能力も経験も全く満たしていない。日本にいたときから予想は
 していた状況だが、改めて感じさせられた。
 収穫としては、その状況を把握できたおかげで、ヨーロッパ以外のフットボール業界にも目をむけられたことだろ
 う。アメリカ、オーストラリア、南アフリカ、そしてアジアのフットボールにも興味を持ち、そしてそこに仕事の可能
 性を見出すことができた。それぞれ独特の状況下にあり、ヨーロッパに比べまだまだ発展途上であるが、それゆ
 えに私にもチャンスがあるのではないかと考えている。
 特に、現在アジアのフットボール業界に一番惹かれている。現在発展途上であること、ヨーロッパフットボール業
 界も重要なマーケットとして位置づけていること、そして無限大のポテンシャルを秘めていること、がその理由であ
 る。そのアジアで経験を積み、アジアに強いというアイデンティティーを持つことができれば、ヨーロッパのフットボ
 ール業界進出も可能になるのではないだろうか。むしろ、今の私の状況を考えると、それが一番適しており、また
 近道であると考えられる。
 今年の夏に行うAFCでのインターンシップは非常に大きなチャンスであると自覚している。30近くのフットボール
 クラブ・組織に申請し、唯一チャンスを与えてくれたAFCには心から感謝している。自分のもてる力を最大限に発
 揮してAFCに貢献し、そしてこのチャンスを自分の将来のために活かしたいと思う。


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